
私たちについて
森と水、そして地域の未来を見つめなおす
1. いま、私たちの足元で起きていること
戦後、日本の山々では家を建てるための木材を確保しようと、多くのスギやヒノキが植えられました。しかし、安価な輸入材の普及や林業の担い手不足により、現在、多くの人工林が十分に手入れされないまま
残されています。木が混み合い、光が届かない森では、地面に草が育ちません。土がむき出しになると、強い雨のときに水とともに土砂が流れやすくなります。本来、森には雨水をゆっくり地中にしみ込ませる働きがありますが、弱った森ではその力が十分に発揮されず、土砂崩れや洪水のリスクを高める一因となっています。
2. 気候変動という「待ったなし」の課題
近年、私たちが経験したことのないような豪雨災害が毎年のように発生しています。気候変動の影響により、災害は「激甚化」しており、これまでのコンクリート堤防やダムといった「グレーインフラ」だけでは、人命や暮らしを守ることが難しくなっています。森が本来持つ、雨水をゆっくり受け止める力を取り戻すこと。いま求められているのは、自然が持つ本来の力を引き出し、防災・減災につなげる「グリーンインフラ」の考え方です。



令和5年7月豪雨による日立市周辺の被害状況写真(代表理事:海野佑介撮影)
3. 私たちの解決策:「自伐型林業」
私たちは、この課題に向き合う方法として「自伐型林業」に取り組んでいます。 地域住民や志ある担い手が自ら山に入り、丁寧に間伐(間引き)を繰り返す。光が入り、草木が育ち、土が守られる森へと少しずつ整えていきます。
根が張る強い山へ: 多様な植物が育つことで、木の根が網の目のように土を掴み、土砂崩れを防ぎます。
「緑のダム」の復活: ふかふかの土壌が雨水をゆっくりと地中に浸透させ、川への急激な流入を抑えます。
流域治水の推進: 山が変われば川が変わり、川が変われば海も変わります。流域単位で環境や治水を考えることが、下流の安全や海の環境を守ることにもつながります。
そしてもう一つ大切にしているのが、人と自然との距離を縮めることです。
地域住民自らが森に関わることで、自分たちの暮らしが山や水とつながっていることを実感できるようにしたいと考えています。


4. ともに、100年後の風景をつくる
森を整えることは、私たちの「命」を支える循環を整えることです。
私たちは、自伐型林業という「なりわい」を通じて、自然と共生する社会の実現(NbS:Nature-based Solutions)を体現し、次世代が安心して暮らせる豊かな地域社会を目指します。
